ABOUT八幡東田まちづくり
連絡協議会とは

北九州東田前田電力需給組合2024.03.08転載

自営線を使った電力の供給にチャレンジ!

東田に拠点を構えて仕事をしていると「電力需給組合」という普段は聞きなれない団体の名前を耳にします。正式名称は「北九州東田前田地区電力需給組合」というそうですが、正式名称を聞いても具体的にどのような活動をしているのかがよくわかりません。今回はこの団体について、日本製鉄株式会社 八幡製鉄所 エネルギー部の泉浩一郎様にお話を伺いました。

まず、この組合の活動や役割を知っていただくためには、みなさんが日頃利用されている電気のお話をしなければいけません。2016年4月に電力の小売りは自由化されて、今となってはみなさん電力を販売している小売り業者を自分で選ぶことができるようになりました。しかし、それ以前は決められた電力会社から電力を購入しなければいけませんでした。例えば、もしも関東地方に住んでいれば東京電力から、関西地方に住んでいれば関西電力から、中部地方に住んでいたら中部電力から電力を購入しなければいけない、ということになっていました。
しかし、東田の電力は2003年(平成15年)から東田コジェネ株式会社から供給されていました。通常電信柱にはその地域に電力を供給している電力会社の名前が記されているのですが、この東田地区の電信柱には「東田コジェネ」と記載されています。電力の小売りが自由化される前から東田でこのような電力供給が可能になった背景には、2003年4月21日に北九州国際物流特区が内閣に認定されたことと関係があります。この国際物流特区の3本柱の一つに「資本関係によらない自営線による電力の供給」が盛り込まれていたからです。しかし、自営線での電力供給を可能にするためには、電力の供給者と需要家が共同して組合を設立し、当該組合が発電設備施設の保有または維持管理を行うということが条件となっていました。そこで、「北九州東田前田地区電力需給組合」という組織が立ち上がったわけです。具体的には、当時の新日本製鐵株式会社(現、日本製鉄株式会社)が電力の供給者となり、発電設備を保有する東田コジェネ株式会社を設立し、新日本製鐵株式会社が発電設備を運用する。その他の前田地区、東田地区に事業所をおく企業や居住者が需要家となり、供給者と一緒に組合を設立するということになりました。
実際の発電設備の運用は日本製鉄株式会社が行なっていますので、この組合の役割は組合費の徴収や管理、総会、理事会の開催、組合員の届け出情報の確認や変更、関係省庁や福岡県下の関係部署と調整を行ったりすることです。この業務でなかなか難しいのが、まずは聞き慣れない組織名ですので、組合員の方に連絡を差し上げても状況説明に時間がかかったりします。また、組合費の徴収についても「電気を使うために組合費?」と思われる組合員の方もいらっしゃって、「なんか怪しい組合から請求書が届いたので、放置していた」などということもあります。最近SDGsという言葉が盛り上がっていますが、SDGsの中の12番目のゴールは「つくる責任、つかう責任」です。この東田での取り組みを通じて、みなさんが利用している電力がどのような仕組みで、どこから供給されているのか、ということにも目を向けるきっかけとなっていただけたら嬉しいです。

北九州東田前田電力需給組合

TEL
093-872-6527
HP
https://www.nipponsteel.com

■本記事の出典
東田シェア新聞 2020年 Vol.8「東田のスマートカンパニー」
企画・発行:NPO法人 里山を考える会
協力:八幡東田まちづくり連絡協議会 他